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歴代マツダロードスターの選び方

歴代マツダロードスターは、それぞれに味がある

結局、ロードスターはどのモデルを買うのが良いか、と聞かれることが多いので、それぞれの特徴をまとめてみます。
私はNA6(最終型)、NA8(Sr1・1.5・2)、NB8(後期RS)、ND(NR-A)を所有して乗り続けた経験がありますので、長いこと乗ったモデルを中心に感想をお伝えしたいと思います。

初代ならではのノスタルジー、NA

NAロードスターシリーズ1.5

NAロードスターシリーズ1.5

NAロードスターシリーズ2

NAロードスターシリーズ2

ノスタルジー、これに尽きるのではないでしょうか。車の性能としては、新しいものに明らかに劣り、特に良いところはあまりありません。その上設計に起因する故障、経年劣化による故障も多く、維持するのも大変です。そういったデメリットがありつつも保有するメリットは、普通の人にはできない、古い車に手をかけて維持している、という感覚に他なりません。

初期型の軽さは最強

ただしNAには、明らかに他のモデルにない長所があります。それは「軽さ」。NA6は、車両本体が900kg台半ばで、ここまで軽い車はかなり限定されます。ロードスターも、NA8シリーズ2ではすでに1,020kg程度(一般的なオプション含む)であり、NB6も同じくらいです。NDで装備が簡略化されたSというモデルは990kgですが、900kg台半ばのNA6には及びません。そのため、この軽さを求めてNA6に乗る、というのは一つの選択でしょう。もちろん軽さゆえのデメリット(安全性などなど)もあるので、念のため。
前述の通り、NA8のシリーズ2はカタログスペックは990kgでも、実際の出荷モデルはだいたい1tを超えているので(車検証を見るとわかります)、NA8シリーズ2に乗るならNBに乗った方が楽しさ、安全性、使いやすさ、メンテナンスコストの面でプラスとも考えられます。

リトラクタブルヘッドライトはもう作られない

NA8の末期は、NBへの変化の過程を感じる仕上がりですが、リトラクタブルヘッドライトが好きなら、あえて選ぶのも良いでしょう。NA6より新しい分だけ、車両の状態は少し良いです。リトラクタブルヘッドライトの車は、未来永劫作られない可能性が高そうですから、そこには大きな価値がありますね。逆に、ノスタルジーと外観を求めないなら、NB以降を選んだ方が安心です。繰り返しますが、NA8シリーズ2は、イメージほど軽くはありません。

わりとオススメなNA8シリーズ1.5

Rリミテッド

Rリミテッド

NA8はシリーズ1、シリーズ1.5、シリーズ2と3つにわかれますが、シリーズ1とシリーズ2では線形・非線形スロットル、フライホイール重量、ファイナルギアが主に違います。これによって軽快感が違うと言われており、シリーズ2の方が軽快感があると感じる人が多いようです。ただしシリーズ2の方が車両重量が重くなってしまっています。
ここで以外に穴場なのが、シリーズ1.5のうち、特殊な限定車です。RSリミテッドとRリミテッド(ともに内装が赤い)の2つは、シリーズ2で採用された軽快感に関わる変更点が先行実施されています。これ以外のシリーズ1.5は、シリーズ1のままです。つまり、RSリミテッドとRリミテッドは、軽快感、実車両重量の軽さを備えた、NA史上走行性能が最も高いモデルの一つと言えます。これらをあえてチョイスする、というのは、「通」な感じがありますね。確かにこれらのモデルは、より軽いNA6と走り比べても、軽快感に遜色はありません。ともに赤い内装のため、写真ではどぎつく見えますが、乗ってみると車内は明るい印象で気持ちが良いです。

中古車市場の車は、ほとんどがそのままではゴミ

表現が少し悪いですが、正直な感想としては本当にゴミばかりです。中古車屋で売っているものは、少なくとも一応動くものですが、だいたいラジエーター、ブレーキ、サスペンションあたりは死んでいます。まあ、走れますけどね・・・。サスペンションブッシュはボロボロで、ちょっとした段差でガタガタです。「古いからこんなもんだよ」と中古車屋は言うでしょうが、本来そんなことはありません。ブッシュを交換すればガタガタしません。ショックは抜けていないにしてもほとんど機能しておらず、まともに動かないものが多いです。「車高調装備!」などと言っているものは、大抵安物の社外品なので、ほぼ要交換となります。純正品を使っている車両の方が、大抵は車両全体の状態が良いですね。あえて純正品でメンテナンスしてきているということなので、本来の車両のコンディションが保たれている確率が高いです。

ブレーキは最悪サビがひどく固着して、1〜2週間サイドブレーキを引いて駐車しておくとリアブレーキをひきずるようになっていることもあります。ブレーキパッド、ブレーキローター、ブレーキキャリパー、ブレーキホースのうち、劣化しているものは洗浄、交換等が必要です。

ラジエーターは、本来黒い色をしていますが、だいたい10年を超えると茶色くなっていていつ破損してもおかしくありません。突然破損するとオーバーヒートして最悪エンジンブローするので、変色していたら要交換です(変色度合いにはよります)。

こういった問題をかかえていながら販売している車両がとても多いので、詳しい人と同行するか、修理、メンテナンスをした上で販売しているお店から購入するのが無難です。実際、一般的な状態の車両を適切に修理すると、数10万円から100万円程度かかるので、メンテナンス済み車両は高額です。そのお金がなければ、手を出すべきではありません。